人気ブログランキング | 話題のタグを見る

一流に触れる

先日、

1200年以上前に書かれた書物を見る機会がありました。

その1文字1文字が懇切丁寧で、迫ってくるような印象がありました。



普段お手紙を書いている私にとっては、ある種の感動のようなものもあって、

『とめ、はね、はらい』 という、日本語の基本の再確認を心に決める機会となりました。

文字をしたためた人の心意気が、1200年の長い時間を経てなお、読み手に伝わってきます。



私はこの四年ほどで、手紙を流暢に書くこと、手際よく書くこと、お喜びいいただける送り方、

そういう部分は進歩しました。

でも、私はどうも考え違いを起こしていたように思います。


「手紙を送ること」の、表面を撫でているだけだった。 強いて言えば、やっつけ仕事だ。



以前に東証一部上場企業の創業者の方からいただいたお手紙を、改めて引き出して

その1文字1文字の端正なたたずまいをもう一度確かめました。

自分との圧倒的な違いを見せつけられた気がします。



一流に触れることの重要性を痛感しました。

一流に触れることで、自分とのギャップを把握できます。

自分の立ち居地を知り、この差を埋めるために私たちは頑張れるわけです。

それは自分とは違う分野の一流を触れることでも成り立ちます。

日々の業務に埋没するが故の、近視眼的で盲目的な考えから抜け出す機会にもなる。



私たち小規模事業者は、いわば三流の集まり。

仕事への考え方、立ち振る舞い、口から出る言葉、社会や物事を観る目。

そういった部分が劣っているから今ここにいる。 という厳しい現実を忘れてはいけない。

資金力や生産性の部分で、大きな会社に勝てるはずがありません。


でも、せめてお手紙の一字一句、電話口の言葉遣い、お辞儀の仕方、仕事への姿勢、

そういう部分だけでも同じレベルで戦わなくてはいけない。

これは今すぐ変えられることなので。
by hukiagekeiri | 2012-11-10 23:37 | 仕事 | Comments(0)